プラモデルの仕上がりが格段にレベルアップするエアブラシ塗装ですが、ここではカーモデルの塗装におすすめのエアブラシ(ハンドピース)をご紹介します。

そもそもエアブラシ塗装とは
コンプレッサーで圧縮した空気を使ってハンドピースでスプレー状の塗料を吹き付ける塗装をエアブラシ塗装と言いますが、ハンドピースとエアブラシはほぼ同義に使われています。
エアブラシは缶スプレーとは違い塗料を入れ替える事ができ、又、エア圧の調整ができるので戦車の迷彩塗装のような繊細な細吹きから、クルマのボディのような広い面の塗装までこなすことができます。
エアブラシを使うメリットは
ハンドピースとコンプレッサーを揃えるとそれなりの値段になりますが、次のようなメリットがあります。
- クルマのプラモデルがツヤツヤピカピカに仕上げられます。カーモデルは(他もそうですが)塗装が命です。缶スプレーだと粒子が粗いのでどうしても厚塗りになってしまうのと、入り組んだ場所へは塗料が届きにくいといった問題から、美しく仕上げるのは至難の業です。
- 自分で調合した色を使うことができます。
- 缶スプレーは1本500円~700円程度とそれなりの費用が掛かりますが、エアブラシ塗装では基本的に瓶入りの塗料(200円前後)を使うのでランニングコストが安くなります。
エアブラシのデメリットは
対して、エアブラシを使うことのデメリットを強いてあげるなら以下の通りです。
- 数万円の初期投資が必要。
- 些細なことですが、塗装後のメンテナンス(掃除)が多少面倒。
- 電源が必要なため基本的に屋外では使用できない。
- 塗料のミストを屋外にを排出する必要があるので塗装ブースが必要。
デメリットというほどのことではありませんね。趣味にそれだけ出費できるかどうかです。
エアブラシ(ハンドピース)の種類
ハンドピースには「ダブルアクション」「トリガーアクション」「シングルアクション」の3種類があります。
ダブルアクション
上部に付いているボタンを押すとエアーが出て、そのまま手前に引くと塗料が出ます。ボタンの引き加減でエアーの吹き出し量を調節します。戦車の迷彩塗装やガンプラのグラデーションのような繊細な塗装からクルマのボディのような面の塗装までオールマイティに対応できます。
ダブルアクションのデメリットをあげるなら、その独特の持ち方と操作方法により長時間使用すると手が疲れやすいといったところです。

トリガーアクション
下部に付いているトリガー(レバー)を少し引くとエアーが出て、更に引くと塗料が出ます。トリガーの引き加減でエアーの量を調節することはできません。なので線吹きのような繊細な塗装にはやや不向きと言えます。
ですが、ダブルアクションに比べて圧倒的に疲れにくいです。

シングルアクション
シングルアクションは上部のボタンを押すと塗料が出ますが、噴出量は後部のダイヤルを回して調整する必要があり操作性はかなり悪いです。また、塗装作業終了後にダイヤルを閉め忘れると塗料が垂れてきます。なので、価格は多少安いですが私はおすすめしません。
エアブラシ(ハンドピース)のノズル口径
ノズル口径とは塗料が吹き出す先端部分の穴の大きさで何種類かあります。
口径が小さいほど細かい線吹きに、大きいほど広い面吹きに適していて、世間一般的に標準と言われているのは0.3ミリです。細吹き(戦車の迷彩塗装等)からカーモデルのボディ塗装までオールラウンドにこなせます。
ですが、カーモデルに限って言えば0.5ミリが圧倒的におすすめです。濃いめの塗料を広範囲に吹けるので、ムラになりにくく塗装時間も短縮でき、美しい艶に仕上げることができます。
カーモデルにおすすめのエアブラシ(ハンドピース)は
以上、エアブラシ(ハンドピース)に関してご説明してきましたが、ずばりカーモデルの塗装におすすめなのは「トリガーアクションの0.5ミリ口径」です。
トリガーアクションは自然な持ち方で握ったトリガーを引くだけなので長時間の作業ならずとも手が楽です。
0.5ミリ口径は濃いめの塗料を広範囲に吹くことが可能で、カーモデルの塗装に適しています。粒子の大きなサーフェイサーや金属色も目詰まりしにくいです。
トリガーアクションの0.5ミリ口径は一度使ったらその快適さに病みつきになりますよ!

ちなみに0.5ミリ口径はそれなりにパワーのあるコンプレッサーと組み合わせてこそ真価を発揮します。おすすめのコンプレッサーはこちらの記事をご覧ください。

又、エアブラシ塗装の際には塗料のミストを屋外に排出する必要があるので塗装ブースの使用が必須になります。
オススメの塗装ブースはこちらです。
