
戦車やガンプラの塗装のひとつに「チッピング」という手法があり、塗装の一部が剥げて下地が露出したダメージ状態を簡単に表現することができます。
チッピングには本塗装の上から下地色を書き込む方法と、実際に塗装を剥がして下地色を露出させる方法がありますが、今回はよりリアルな後者の方法を試してみようと思います。
作業の流れ
- 下地になる色で塗装する
- ケープでコートする
- 本塗装する
- ダメージ表現を施す(削る)
下地になる色で塗装する

まず下地になる色(焦げ茶系)で塗装しますが、今回はモデルカステンのチッピングベース色を使いました。
ケープでコートする

続いて花王から販売されているケープ(ヘアスプレー)のナチュラル&キープでコートします。
中身を取り出してエアブラシを使った方がキレイに吹きつけできるかと試してみたのですが、粘度があって上手くいかなかったので缶から直接スプレーしました。
コツとしては、やや遠目からフワッとスプレーすると上手くいきます。
本塗装する

ケープが乾いたらアクリル塗料で本塗装します(ラッカー系塗料は不可)。
先ほど書いたようにケープは遠目からフワッと吹くと上手くいくのですが、丸で囲った部分は近すぎたため大きな飛沫が悪さをしてしまいました。
ダメージ表現を施す(削る)


本塗装が乾燥したら爪楊枝や毛先の固い筆などを使ってダメージ表現を施していきます。細かいキズは爪楊枝、エッジ部分や大きなキズは水を含ませた筆を使うと良いでしょう。
ここで注意しなければならないのがチッピングの作業期間で、一両日中に完了しないとだんだんと剥がれにくくなり、1週間も放置していると剥がれなくなります(厳密には力ずくで剥がれなくもないが)。
まとめ
結論から申し上げると、たかがヘアスプレーと思っていましたが非常に良好な結果が得られました。
上から書き込むチッピングと実際に塗装を剥がすチッピングではその質感というか情報量に差がでた形です。
但し失敗した時のリカバリーは非常に難しいので、面白くて剥がしすぎには注意が必要です(笑)